遺産分割協議書の作成方法と注意点
相続が発生した際、遺産をどのように分けるかは相続人全員で話し合って決める必要があります。本記事では、遺産分割協議書の作成方法と注意点について、京都の行政書士が詳しく解説します。
遺産分割協議とは
遺産の分割は、民法第906条に基づき「遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮して行う」とされています。
遺言により各相続人の取得する財産が具体的に記載されている場合を除いては、遺産分割協議により相続人全員で協議し、財産を分けることになります。
**重要なポイント:相続人全員が遺産分割協議に参加する必要があります。**
遺産分割の3つの方法
遺産分割協議は相続人間での任意の話し合いであり、相続人全員で協議して全員が賛成すれば、遺言や法定相続分に関係なく、自由に財産を分けることができます。
1. 現物分割
相続財産そのものを現物で分ける方法です。相続財産が不動産などの場合、各相続人の相続相当分通りに分けることは困難なため、差額分を他の相続人に金銭で支払うなどして調整することになります。
2. 代償分割
共同相続人のうち1人または数人に相続財産を現物で取得させ、その現物を取得した人が、他の共同相続人に対して債務を負担する方法です。現物分割が困難な場合に行われます。
3. 換価分割
遺産を売却して金銭に変換した上で、その金額を分ける方法です。現物を分割してしまうと価値が低下する場合などに用いられます。
**注意点:遺産を処分するため、処分に要する費用や譲渡所得税がかかることがあります。**
遺産分割協議書の作成
作成は義務か?
遺産分割協議書の作成は、必ずしも法律上義務付けられていません。しかし、以下の理由から作成をお勧めします。
- 相続人同士の遺産分割協議の合意を証明できる
- 後の揉め事を防ぐことができる
- 不動産の名義変更など各種手続きに必要となる場合がある
作成時の注意点
遺産分割協議書作成に特別なルールはありませんが、以下の点に注意が必要です。
**1. 正確な記述内容**
財産の特定を明確に行い、誤りがないようにしてください。
**2. 相続人全員の参加を証明**
相続人全員が遺産分割協議に参加したことを証明するため、相続人全員分の印鑑証明書を添付するのが通例です。
**3. 契印(かついん)の押印**
協議書が2枚以上になる場合は、それが1つの書面であり且つ後に抜き差しできないように、両ページにまたがって契印を押します。
**4. 保管方法**
遺産分割協議書は相続人の人数分作成するか、または相続人の代表者が原本を保管し、他の相続人はそのコピーを保管することになります。
新たな相続財産が見つかった場合
遺産分割協議書作成後に新たな相続財産が見つかった場合は、改めて遺産分割協議を行い、追加の協議書を作成する必要があります。
名義変更手続き
遺産分割協議書作成後は、以下の各財産について名義変更手続きを行います。
- 不動産の名義変更
- 預貯金の名義変更
- 株式の名義変更
- 生命保険金の請求
- 自動車の名義変更
さいごに
遺産分割は相続人間で揉めやすい問題です。後のトラブルを防ぐためにも、遺産分割協議書を作成し、正確に記録しておくことをお勧めします。複雑な相続手続きについては、行政書士にご相談ください。
【注記】この記事は開発者Tが以前に執筆したコラム・出版準備した書籍原稿からのものです。内容は当時の法令・制度等に基づくものであり、現時点での正確性を保証するものではありません。最新の情報は本AI行政コンパスのチャット画面等でご確認ください。