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マンション住人と宿泊客の動線が完全に別ならOK

**第3章で、外国人観光客は日本のお風呂(湯船に入るこ**

その理由は、マンション自体の構造にありました。オーナーが持っていたのはマンションの2階部分で、そこは全体がテナント用の造りになっていました。そして、一般のマンション住民はその上の3階以上に住んでいたのです。

つまり、2階のお店に出入りする従業員やお客さんと3階以上に住むマンション住民の動線は完全に別になるような構造になっていたのです。したがって日常的にマンション住民と従業員が遭遇することもありません。そのお店部分を民泊施設としたい、ということだったのです。

「独立した施設で」ということは、「よそ者」である旅行者が、その施設を日常的に利用している住人たちの動きと同じような状態は避けなさい、ということです。普通のマンションの一戸ということであれば、玄関もエレベーターも、宿泊客は住民と同じように使って出入りします。それがダメなのです。

その意味を考えれば、両者の動線が完全に区別されていれば同じマンションであるということは問題にならない、と判断できるわけです。

ただし、そこのところまで、こちらの立場で考えてくれないのが当たり前でしょうから、導線が別になっていても、一つのマンションで住人と宿泊客が混在する状態では申請窓口で突き返されてしまうかもしれません。しかし、突き返されてもダメとは限りません。窓口で否定されてもあきらめる必要はない、ということだと思います。

路地の問題……建築基準法が求める接道の要件

路地が多い、ということも京都らしさの特徴の一つでしょう。

昔は大きな通りに面して木戸があって、その奥が路地になっていました。現在では木戸はないか、開けっ放しになっています。路地はくねくねと曲がったあげく向こう側の通りに抜ける場合もあるし、行き止まりになっていることもあります。

そうした路地はいまも京都にはいたるところにあって、そうしたところで昔ながらの町家の町並みが見られたりします。いかにも京都風で、観光客にも人気です。

というわけで、必然的に民泊施設もそのような路地の奥に造りたい、というケースも出てきます。その場合に問題になるのが、建築基準法で定められている「接道義務」の要件です。つまり、敷地が「道路」に2メートル以上接していなければ建物は建てられない、という規則です。この「道路」についても、同法で定義されている道路でなければなりません。

基本的には、幅が4メートル以上ないと「道路」とは認められません。

ただし、昔の道路は幅が4メートル未満のものもたくさんあります。この法律だけでは、そういうところには建物は建てられなくなってしまいます。そこで、たとえば幅3メートルの道であれば、将来的に道を4メートルに拡げられるように建物をセットバックして建てればOK、とする条項も加えられています。このような、セットバックを条件に道路と認められているものは「2項道路」と呼ばれます。

あるいは、袋小路になっている大きな土地に対して、2メートル以上の幅のある路地がつながっていて道路に面していれば、その袋小路全体の部分が道路に接しているとみなされて許可が下ります。これは、路地を竿、建物のある部分の土地を旗に見立てて「旗竿地」と呼ばれます。

大きな通りから路地に入った先の町家の並ぶ部分は、この旗竿地の解釈を利用して、民泊などの許可を得ているケースがあります。路地から先の部分一帯を一つの施設としてとらえて、接道義務をクリアするわけです。(■図説?)

そうなると、たとえば帳場を路地を入ったところに造っておけば、個々の施設に設置する必要はない、お風呂も集合住宅などの考え方を応用して、いくつかの建物が共用して使うものを設置しておけばよい、という判断も成り立ってきます。

接道義務の論点は、さまざまなケースがあって簡単ではありません。建築基準法という法律がある以前に自然発生的にできたような町もあるわけですから、それを現在の法律に合致するように解釈したり、修正したりするところで複雑になってしまうのです。

底地の関係、権利関係、路地自体の道幅など、いろいろなことを勘案しながら、それなりの理屈を付けて、「こう解釈すれば許可できるでしょう」というかたちに持っていくことになります。

床面積100平米以上の建物は「用途変更」が必要?

【注記】この記事は開発者Tが以前に執筆したコラム・出版準備した書籍原稿からのものです。内容は当時の法令・制度等に基づくものであり、現時点での正確性を保証するものではありません。最新の情報は本AI行政コンパスのチャット画面等でご確認ください。