**第2章**
「汚れた壁紙の張り替えや、傷んだ畳を修理するためにはお金がかかる。そのため敷金は、その修繕費として使うので、返金できない」
賃貸管理会社や不動産屋からそんな話をされて、泣き寝入りしている方がいるようです。
でも、これはおかしな理屈です。敷金は基本的に返却してもらうべきものなのです。
そもそも「家賃」とは何なのか、その意味をご存知でしょうか。家賃は、部屋を使用することにより、その価値が目減りすることに対する対価なのです。つまり、ごく普通に部屋を使っていて、壁紙や畳などが汚れたり傷んだりすることに対して、家賃は支払われています。
ですから本来は、汚れがひどくて張替えが必要となったとしても、家賃にはそのための費用が含まれているのです。
しかし実際には、「家賃」や「敷金・礼金」といったものの区別があいまいになっているため、入退去時にトラブルが発生しています。そのため、東京都など自治体によっては、こうしたトラブルに対応するためのガイドラインを作成しているところもあります。ですから仮に居住地が東京都ではない場合でも、基本的な指針としてガイドラインを元に管理会社や不動産屋と交渉しましょう。
東京都のガイドラインによれば、たとえば「家具をおいたために畳が凹んだ」「カレンダーを吊るすために壁に画鋲穴ができた」なども免責となっています。ただ、ヘビースモーカーであったためにタバコのヤニで部屋が黄色く染まってしまったという場合などは、通常の使用例からは逸脱するので認められませんが、特殊なケース以外は敷金を返してもらえるものと理解しておきましょう。
【注記】この記事は開発者Tが以前に執筆したコラム・出版準備した書籍原稿からのものです。内容は当時の法令・制度等に基づくものであり、現時点での正確性を保証するものではありません。最新の情報は本AI行政コンパスのチャット画面等でご確認ください。