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トラブル回避のため議事録を作る

**第2章**

約款を作るメリットは、取引相手に対するアピールの側面もあります。わかりやすくいえば「きちんとした取引相手であること」を認識してもらえる可能性が高くなります。

だからといって「契約書を交わしたい」というのは、少額取引の場合、逆効果になる恐れもあります。契約書ほど厳格ではなく、ソフトな感じがありながら、お互いに納得して取引を始めることができる。そんなメリットが約款にはあるのです。

とはいえ、相手によっては「信頼しているので約款を持ち出すほどでもない」というケースもあるでしょう。そんな時でも、できれば打合せのたびに議事録だけは作っておくことはおすすめします。

「いつ・どこで・誰と誰が・何について・どのような話をして・どんな結果となったのか」。いわゆる5W1Hに基づいた記録を取っておき、相手に署名あるいは捺印してもらうのです。これだけでも万が一、裁判となった時には証拠能力を持つ書類となります。もちろん、裁判などに関係なく、仕事をスムーズに進めるためにも取引の進捗状況を書面化して、相手と合意しておくことには価値があります。

時には、特別な技術やノウハウ、あるいは今後の戦略などに関する秘密事項があり、それをお互いに守っておきたい場合もあるでしょう。そういった場合には「機密保持契約」を結びます。

とはいえ、何が機密事項に相当するのかを決めること自体、実はとても難しいのです。そのため、あらかじめ書面を作成しておき「これこれの項目を機密事項と定め、第三者には漏らさないこと」と定めるパターンがあります。

また他には、会議や打合せのたびに「今回の、この事項が機密にあたります」と指定する、「その都度指定」と呼ばれる方式もあります。これはたとえば、会議の前にマル秘マークを付けた資料を渡し、会議終了後には回収するといったやり方です。あるいは議事録を作って、当日話した内容のどれが機密事項に相当するのかをお互いに合意しておくのも一案です。

【注記】この記事は開発者Tが以前に執筆したコラム・出版準備した書籍原稿からのものです。内容は当時の法令・制度等に基づくものであり、現時点での正確性を保証するものではありません。最新の情報は本AI行政コンパスのチャット画面等でご確認ください。