**第2章**
これらの窓口では、相談やカウンセリング、状況によっては被害者の保護も行っています。本人の希望などを考慮して、とりあえず一時的に避難したいのであれば、民間シェルターや母子生活支援施設など保護施設への入居があります。保護施設に関しては、所在が加害者に知られると連れ戻しや生命の危険が伴うため、住所は公表されていません。
また、自立して生活したいのであれば、ハローワークでの職業紹介や各自治体による公営住宅などの情報提供といった対応を受けることもできます。生活に困窮しているようであれば生活保護の申請も行いましょう。
このように、行政サービスでは被害者自身やその子どもの生活を確保することはできるのですが、暴力の原因である配偶者に対して何か措置を行えるわけではありません。たとえば、加害者に近づいてほしくないといった要望については、裁判所へ申立てをし、保護命令を受けることでようやく改善することができます。
DV防止法に基づき、被害者やその子どもへの接見禁止命令、同居していた住居からの退去命令が出されるため、これに違反した場合は刑法によって罰せられます。また、2012年からはDVによる保護命令が出された被害者に対しても、児童扶養手当が支給されることになっていますので、子どもがいる場合は、その手続きも行うようにしましょう。
離婚したいという場合も、裁判所への申立てが必要です。一般的な離婚の場合は、協議離婚という形で両者の合意のもと離婚届を提出して終わりなのですが、DVが原因の離婚の場合は夫婦のいずれかが離婚に同意しないことが多いため、離婚調停や裁判という形になります。離婚調停に関して金銭的な不安がある場合は、「法テラス(日本司法支援センター)」で弁護士費用の立替や国選弁護人の紹介などのサービスを受けることもできます。
【注記】この記事は開発者Tが以前に執筆したコラム・出版準備した書籍原稿からのものです。内容は当時の法令・制度等に基づくものであり、現時点での正確性を保証するものではありません。最新の情報は本AI行政コンパスのチャット画面等でご確認ください。