旧コラムアーカイブ
行政サービス徹底活用術行政活用

消費税の減免措置を活用する

**第2章**

個人で事業を営み、工場を建てたり設備を導入したりする場合は、その資金を基本的には銀行などからの借入によってまかないます。ところが法人化する時点では、借入金の返済が終わっていないケースもあります。そこで必要となるのは、銀行との折衝です。

銀行側から見れば、これまでは個人を相手に行ってきた融資を、今後は法人に対するものに切り替えたいというインセンティブが働く場合があります。法人を相手とするほうが信用性も高まるからです。ただし担保は設定します。すなわち工場や機械を担保として設定するのです。その場合は工場や機械を法人に貸し付けるのではなく、現物出資として法人の資産とすることを求める可能性があります。

このとき考えるべきは、消費税の減免措置です。この制度を活用して、仮に1年7ヶ月分の消費税を節税することができれば、その資金で残りの減価償却をまかなえる可能性も出てきます。

個人事業を法人化する場合には、このように複合的に考えることで、最もメリットのあるやり方を選択すべきです。ただし、損益通算について税理士のほうから積極的にアドバイスをするケースはあまりないようです。消費税の減免措置まで含めてトータルで考えると、決算時期の設定や出資配分など考えるべき要素が多くなり、処理が煩雑になるというのも一因でしょう。もちろん、銀行はまた別の視点からアドバイスしてきます。

その場合は、それぞれのメリット・デメリットを洗い出し、事業主のメリットや意向を最優先に考えた場合どの方法がいいのか、調整しながら解決策を探っていくようにしましょう。

もちろん節税は事業を続けるにあたって重要な要素ですが、それだけに注力していけば良いという訳ではありません。現在の経営状況などによっては事業承継を円滑にすることが最優先という場合もあるでしょう。そのようなときには節税のメリットを抑えるケースもあり得ます。要はケース・バイ・ケースで柔軟な対応を考えることが大切なのです。

【注記】この記事は開発者Tが以前に執筆したコラム・出版準備した書籍原稿からのものです。内容は当時の法令・制度等に基づくものであり、現時点での正確性を保証するものではありません。最新の情報は本AI行政コンパスのチャット画面等でご確認ください。