旧コラムアーカイブ
行政サービス徹底活用術行政活用

任意後見契約と任意代理契約を結ぶ

**第2章**

まず、任意後見契約を結ぶ際には、後見人を誰にするかが問題となります。プライベートな内容もあるため「できるだけ身内に頼みたい」と思う人が多くいますが、権利や財産に関わることですから間違いがあっては大変です。そのため、法や財産の専門家に頼むというのも一つの手段です。その場合、権利や財産をはじめとする様々な問題について、多角的な対応ができる人に頼むのが良いでしょう。例えば、財産の譲渡や相続がある場合、金額的な調整だけでなく、人間関係に対しても配慮ができる人などが理想です。

これらを踏まえて後見人が決定したら、次は「どのような権限を後見人に与えるか」を考えていきます。任意後見契約は「契約」ですから、本人と後見人の間で自由に決めることが可能です。また、後見人の仕事の開始時期については、以下の3種類に分けることができます。

移行型:現在判断能力に問題はないが、将来が不安なので契約を結んだ時点からサポートを受けたい人向け

即効型:現時点で判断能力に不安があり、契約を結んだ時点から直ちに後見を開始させたい人向け

将来型:任意後見契約を結んで、将来に判断能力が低下した際に後見を開始させたい人向け

「即効型」の場合、既に判断能力が低下していますので、契約締結時に契約を結ぶだけの判断能力があったことの確認が重要となります。また、「将来型」の場合は、契約締結から実際に判断能力が低下するまでに時間が開くので、任意後見を依頼した人(任意後見受任者)との間に「見守り契約」を結んでおくことをおすすめします。せっかく後見以来をしていても、本人の生活状況が分からなければ、判断能力の低下に気付くことができません。そのため「見守り契約」を結んで、定期的に電話や面談によって本人の生活状況を確認してもらうのです。

「移行型」の場合は、任意後見契約締結と同時に「委任契約」を締結することとなります。つまり、任意後見契約締結時から、その一部の権限を委任契約によって任意後見人受任者に与えておくことで、本人と任意後見人受任者が普段から関り合いを持つようにするのです。 判断能力に不自由が生じる前に信頼関係を築くことができるうえ、生活状況も把握できますので、遅れることなく任意後見の申し立てをすることができます。

【注記】この記事は開発者Tが以前に執筆したコラム・出版準備した書籍原稿からのものです。内容は当時の法令・制度等に基づくものであり、現時点での正確性を保証するものではありません。最新の情報は本AI行政コンパスのチャット画面等でご確認ください。